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音楽    M_015
私の好きな音楽の話
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Harry Nilsson のオトボケ姿


ぼくは Harry Nilsson(ハリー・ニルソン)というシンガー・ソングライターが好きだ。 彼は1,941年6月15日、ニューヨークに生まれた。 その年は Bob Dylanや、建築家では伊東豊雄・安藤忠雄が生まれており、ぼくにとっての当たり年ともいえる。 さて、Nilssonは映画「真夜中のカウボーイ」の主題歌「うわさの男」(69年)や「Without You」(71年)が日本でもヒットした。 特に「うわさの男」は、今でもよくテレビCMに使われるので、Nilssonの名前やその曲名は知らなくとも、歌声に聴き覚えのある人も多いと思う。 彼にとっての数少ないヒット曲であるこの2曲はともに他人の作品で、これは自作を歌うことを旨とする彼にとっては皮肉な結果といえるだろう。 彼の人間性はいろんな面を持ち合わせており、捉えどころがない反面、それがむしろ創作に彩りを与えていたともいえる。 しなやかで洒落た感性、そして機知とユーモア、子供好きで、したたかだけれどやさしい心をもつ彼の作る曲は独特の味があった。 しかしそれが少しずつ屈折していき、諧謔性が前面に出るようになり、優柔不断な性格もあいまって自虐と放蕩にはしるようになってしまった。 当然ファンは離れていき、80年代以降ほとんど忘れ去られた存在になっていた。 かつては3オクターブの声域と自在変化な歌唱力を誇っていたけれど、放蕩がたたってか、聴いていてこちらが辛くなるほど喉を痛めてしまい、とうとう94年1月15日に52才の若さで亡くなってしまった。 伝えられるところによると、死ぬ数日前まで再起を期してレコーディングをしていたという。 もう一度表舞台に出たかったのだろう。 晩年のNilssonに眉をひそめる人が多いけれど、ぼくは先に挙げた彼の人間性すべてをひっくるめてHarry Nilssonが好きなんだ。


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